tsukinosayakanari’s diary

コロナ禍で思ったこと

オリンピックがあっという間に終わった

終わってしまえばあっという間でしたね。個人的には、スケボーで10代の少女たちが活躍してお互いをたたえ合ってるのが心に残りました。サッカーとかも楽しんだんですけどね。

今のニュースもオリンピックのことはいまとなってはあまりなくて、人類の生活の中で、オリンピックというのはほんの一部分でしかないのを思い知らされます。

コロナウイルスだって、せいぜい人口比では1%くらいしか感染しておらず、そのうちの重症率は10%、死亡率だって多くて5%なんだけど、それでも病院を逼迫し経済を停滞するのに十分脅威の数値であり、オリンピックは医療への影響が限定的な割に、経済への効果が大きいのだろうな、と思ってしまいました。

しかし全国のコロナの状況は深刻ですね・・・わたしが務めている病院でも、少し前まではゼロだった病床がいっきにコロナの患者さんで埋まってしまいました。この指数関数的なスピード感を目の当たりにすると、病院や医療従事者を柔軟に拡大してー!という意見も、わかるのですが、非常に困難だし現実的ではないのだろう、平時からこんなのに対応できる病院や市町村は赤字だわ、という感想になってしまいます。

いっぽうで、街を歩けば通常通りに営業している店や、わいわいしている集団も多く、自粛慣れ・気の緩みが生じて、外出や帰省を望んでしまう気持ちも痛いほどわかります・・・自分が恐れ知らずの若者だったら、理不尽な世の中に憤慨していたでしょう。

そんななか、ワクチン接種がすすんでいくのは、ひとすじの希望といえるでしょうか。逆説的ですが、コロナの危機が広がるほど、ワクチンの需要が高まって、接種がすすんでいるような印象です。

ワクチン接種がすすむなか、いま重症化している人たちって、高齢者でもなく、職域接種を受けられなかった非正規労働者・自営業や、情報弱者、ワクチンなんとなく怖いな、という人たちが多いのですよね・・・この世の不平等さを感じます。

世界のなかでも、ワクチン接種には恵まれている日本。接種機会があれば、ぜひ接種をおすすめします。

コロナ以外も忙しい

3ヶ月以上空いてしまいました。

コロナやワクチンもですが、コロナ以外の疾患も病院では普通に診療するので、なかなか日々が大変です。

どこの業務もだと思いますが、去年の緊急事態宣言のような、なにからなにまで制限、予定手術も延期、というわけではなく、緩やかに日常が戻りつつあるので、業務の忙しさが戻ってきましたね・・・

実質戻っていないのは、個人的には飲み会と集会のみ。学会もオンラインでむしろ便利に見られるし、専門医試験はやってるし。

人とオフで会う機会がない、というのがありますが、慣れればもともと内向的な部分もあった自分としては、そんなに苦にならないかも・・・

ただ、これから人間関係を広げていくはずだった若い人たちは本当に気の毒。

 

 

コロナのワクチンの医師バイトは、だいたい時給1万円くらいが相場みたいですね。

9時ー20時で募集するところもあるので、一日で10万円以上が稼げるということで、一部界隈はバブルに湧いていると聞いています。

医師が直接ワクチンを接種しているところもあるそうですが、だいたいは予診の業務が多いみたいで、ひたすら署名・サインを書き続ける作業に終わるとか・・・

数十人~数百人を相手にするから、たいへんだろうなあ・・・同じ時給なら、やはり一人の患者をずっと監視できる麻酔のバイトの方が個人的にはいいです。

ただ、今わたしが勤めている病院はバイト禁止なので、残念ながら麻酔のバイトもワクチンバイトもすることができません。やるとしたら、有給休暇でやるか、土日にやるか、それもこっそり行くことになると思いますが、ただでさえ激務の日常勤務や当直で疲れているのに、さらに休みを消費するするなんて、自分には選択肢にないな、という感想ですが、世の中には多少無理してでもお金を稼ぎたい勢もいっぱいいます。

私は年齢を重ねるにつれ当直が体力的にきつくなってくるのを感じているのですが、周りのスーパーマンな医師たちは、どんなに緊急手術とかではまろうが当直明けだろうが体調悪かろうが、論文書いたり自己研鑽したり、ジム行ってトレーニングしたりしているので、尊敬もするのですが、自分には無理だな・・・と最近考えてしまいます。

今後あと数十年、この生活をしないといけないのかー・・・

麻酔科医のしごと、モチベーション

去年から今年にかけて、なにかと麻酔科関連の不祥事が多い。

www.nikkei.com

 

mainichi.jp

 

www3.nhk.or.jp

 

ただでさえ世間から麻酔科医ってどうなの、と思われても仕方のない言い訳のできないニュースの数々。

そこにきて、今回の三重大学麻酔科の件。三重大ははたからみても、問題点が複雑で多重化しているため、どこか一点にメスがはいっても、一筋縄では解決はいかないのだろうなあ、と感じる。

 

麻酔はよく飛行機のフライトに例えられる。パイロットが麻酔科医、乗客が患者、航路が手術かな。操縦するには専門的な訓練が必要だけど、ちゃんとうまくいけば通常業務の一環で、死亡事故は万が一の確率でさえおこらない。もちろん事故に至らないまでのヒヤリハットは日常的にあるかもしれないけど、それに適切に対処でき、またそれを指導する・リカバリーできるシステムが構築されているのが一般。

麻酔の導入が飛行機の離陸、麻酔の維持が飛行中、麻酔の飛行機着陸に対応していて、離陸と着陸が一番事故が多く、神経をつかう。維持中は、安定してれば多少目をはなしても余裕だけれども、かといってトラブルがないわけではない。航路で言うと気圧のゆれなどかな。

一般的な全身麻酔のテクニックそのものは、2,3年でだいたい完了する。ただテクニックはマスターできても、他科・他職種とのコミュニケーション、患者(および家族)の治療する、といったゴールに向かうための組み立て、舵取り、リーダーシップといった面は、十年たってやっと一人前といったところで、それ以上たった自分でもまだまだこれからだなあと思っている。

 

麻酔を一本かけるだけでなく、経営、人事、マンパワー、仕事効率化などの責任を持つ管理職って、ほんとどれだけたいへんなんだろう・・・・

勤務医をやめてしまう麻酔科医が多いのは、そういう麻酔以外の点がやってられない、と思ってしまうのが多いのだろうなあ。しかもなぜかこの業界、非常勤(バイト)のほうが一本あたりの料金が破格である。ドクターXで淡々と働いている御意と言っている医師たちが薄給の給料で働かせられ、大門先生が高額料金を報酬としてもらう図式そのまんま。それでもドクターXはドラマとしておもしろくて大好きで毎回視聴している。患者は自分の先生は大門先生みたいな医師であってほしいという願望が視聴率にあらわれているのだなあ、と思ってみている。

 

病院は一般的に、手術すればするほど儲かるので、利益を増やそうとすると手術件数は増えていくし、急性期に関わる手術室、集中治療、緊急手術といった病院の基幹になるところに、麻酔科医はけっこう関わっている。なので、麻酔をできる列数を増やすために、研修医を鵜飼いしたり、看護師麻酔、各科による自科麻酔、無人麻酔、並列麻酔、などせざるを得なくなってくる。

航空業界で例えるなら、一回のフライトに定められている正・副パイロットを、パイロットの数が足りないから、パイロット一人だけでフライトしたり、離陸といった若干危険な段階が終わったら、訓練させたCAさん(=周術期管理看護師)や研修生にそのまま運転をまかせたり、なんなら無人でオートメーションでまかせる、といったようなことか。それで乗客も納得して格安になった航空券を購入しているのなら、それもよしだろう。

 

ただ、何列までなら大丈夫かというと・・・やっぱり4列はやれないかなあ、自分は・・・しかも、大学病院という一番麻酔科医がいる病院でというのが一番の驚きだ。

麻酔科学会が調査するということだが、これが今後、我々の日常業務にどういう影響となるのか・・・

コロナ禍ではじめたこと、バイクのはなし

暖かくなってきてコロナの感染者が減ってくると、気が緩むのか、憂うことが減るのか、書くことが思いつかなくなってきます。

そう言ってるうちが華だとはわかってるんですけどね。

 

コロナ禍になって始めたことの一つに、バイクがあります。結構自分以外にも同じようにコロナで始める人多いみたいで、バイクが売り上げ好調とか。

 

車での免許取得は最初からATだった世代で、すでに車の公道運転は10年以上で慣れていたと思ってたけど、あらためてバイクでマニュアル操作で運転すると、いろいろ気づかされる。

最初はなかなかニュートラルにギアがはいらなくてクラッチが離せず、握りっぱなしで左手が痛い、足回りがよたよたしている、スピード出すのも怖くて、原付30km/hに余裕で追い越されていく・・・

普通の自転車なら、結構自由に歩道/車道をスピード出したり、交差点待ちでスマホチェックしたり、買い物をかごに入りきらなかったらハンドルにぶらさげて帰ったりしていたのだけど、そういったことできると思ってたら、全然バイクは無理だった!!

渋滞中の車のすり抜けなんて、バイクが倒れたらどうするんだと思うと怖くてできないし、信号待ちでもクラッチから手を離すのが難しいし、そこから手袋を外してスマホ触るなんて時間が足りない。そもそも交差点の歩道の信号機点滅→黄色→赤色→右折専用→赤→こちらの信号が青、の一連を見逃さないようにしないと、ギアを一速でスタートすると次はニュートラルになってしまってこけてしまう。二速でスタートだ。

・・・などなど、車の運転だったら何も考えず飛ばしたりしてきた運転技術の行間を、あらためて見直す機会となった。

そのうちにこの一連の操作が慣れてきて習慣化して、今やヘルメットの中にBluetoothで音を流しながら運転する余裕が出てきた。

なんだか少し、自分が携わっている全身麻酔に似ているなあと思いました。麻酔科医が全身麻酔の導入で、薬投与!マスク換気!喉頭展開して気管挿管!安全確認して人工呼吸器!と初心者のころはびくびくしながらやってきたのに似ている感覚だ。経験をつんて慣れていけばどうってことないし、たいていの人が最終的には安全に使えるし、事実マシンも進歩しており、昔は必要だっただろう特別な神の手のようなテクニックはあんまり出番がない。でも、致命的に運転や麻酔に向いていない人もいる。

 

しかし、思春期の繊細な時期になまじバイクに乗ったら、調子に乗ってけがとかしてたかもなあ・・・分別がついた中年になってから、そしてスマホBluetoothが発明されてからバイクにのりはじめて、ほんとよかった。

f:id:tsukinosayakanari:20210213205433j:image

 

酸素療法とオキシメーターについて私が思っていること

新型コロナウイルスに罹患しても、軽症と判断されたり、中等度以上でも病院が満床のため入院ができず、自宅療養・ホテル療養している方が、2021/1/16時点で全国に3万人以上いたらしい。

だいたいCOVID-19の死亡率は1~2%なので、これだけ数が多いと当然、自宅療養中に死亡する方も増えていく。またやっかいなことに、この新型コロナウイルスは重症でも自覚症状に乏しい方が一定数いて、「幸せな低酸素血症=ハッピーハイポキシア」(沈黙の低酸素血症=サイレントハイポキシアとも)と呼ばれている。呼吸苦に関係する頸動脈小体にコロナウイルスが作用しているのでは?と言われているが、まだよくわからない。

 

自宅療養中でも重症な低酸素血症かどうかを患者自身が判断するために、パルスオキシメーター、経皮的酸素飽和度モニターが一般の方にも売れているそうだ。

医療従事者なら誰もが知っているし使えるパルスオキシメーター。サチュレーションともいう。指にモニターのクリップをはさむだけで、酸素飽和度が計測できる。

酸素飽和度とは、赤血球のなかのヘモグロビンが、どれだけ酸素と結合しているかを示した値。oxgen=酸素、saturation=飽和度で、SaO2はarterial、動脈の酸素飽和度、SpO2のpは、てっきり経皮的peripheralのpかと思ってたら、pluseのpらしい。

このSpO2で、動脈血液中の酸素の指標、PaO2を測定することができる。PaO2はpartial pressure of arterial oxygen、動脈血酸素分圧。この動脈血液中の酸素分圧を計測するには、本来なら動脈血を採血しないといけないから、患者さんは痛いし、血は出るし、血が止まりにくくなる人もいるし、もちろん失敗することもあるし、医療者も針刺しのリスクはある、気軽には計測できない。けど、呼吸不全を診断するにも、酸素投与という治療を開始するにも、この酸素の値がないとはじまらない。
しかし経皮的に計測できるモニターが開発されたおかげで、痛くなく、いつでも、非侵襲的に酸素飽和度が計測でき、こんにちの我々医療従事者には、なくてはならないモニターとなった。

この発明をされたのは日本の青柳卓雄先生で、残念ながら去年お亡くなりになられた。存命の時に、一度だけ学会でお見かけしたことがある。

 

動脈中の酸素分圧PaO2と、SpO2の関係は、酸素解離曲線にあらわされる。

f:id:tsukinosayakanari:20210131122448p:plain

ナース専科より引用

だいたい正常の人のPaO2=90~100mmHg、ご高齢の方だと80mmHgで、これはSpO2だと95~100%。呼吸不全の診断基準のPaO2=60mmHg以下は、SpO2だと90%以下。これを下回ると、酸素解離曲線がS字カーブ状の特徴のため、PaO2の下がり方に対し、SpO2は一気に値が低下する。また、SpO2が80%台は、モニター自体の信憑性が低くなる。

 

SpO2が90%以下で呼吸が苦しい人がいれば、酸素療法が開始される。

COVID-19の患者さんで、自宅療法ができるのはこのSpO2が90%以上の人で、90%以下なら酸素投与が必要なので、通常なら入院が必要になる。

酸素の量が徐々に増えてきて重症となると、気管挿管・人工呼吸、最終的にはECMO・人工心肺装置の装着、といった流れになるだろう。

 

専門的な話にどんどんなっていくが、実は最近、重症呼吸不全患者に高濃度酸素投与は賛否両論、どちらかというと否定的である。

呼吸不全患者だけでなく、心筋梗塞脳梗塞の患者、心肺蘇生後の患者といった重症患者たちに、高濃度の酸素投与してもかえって予後が悪い報告が次々とされている。

PaO2>95mmHg、SpO2>95%を目標に酸素投与をするよりも、

PaO2=60mmHg、SpO2>90%を目標に酸素投与を調節したほうが、予後がよい。

最近のメジャーな報告はほぼそうだ。

酸素は、なくてはならないものである一方、本来なら生物にとっては猛毒なため、臓器障害がおこってしまう。

実際、コロナはじめ重症な方に高濃度酸素を長期間使用すると、肺が線維化となってしまって、人工呼吸器が一生はずせないという人もいる。

 

いったん窒息・低酸素脳症になったときのリカバリーが不可能だからと思って見逃していたけど、今まで行っていたルーチンの酸素投与は有害になる、ってことだったのか、と最近自省している。

まあ、急変現場でSpO2 はかれません!70%台です!とかなら躊躇なく酸素投与するんだけどね。

 

そうなると、SpO2だと90%以上のモニタリングは優れているけど、本当に酸素投与が必要なのかどうかの要になってくるSpO2 80%前後に精巧なモニタリングが求められているのかもしれない。

最近気になっているのは、最新版のApple Watchには血中酸素測定の機能がついているらしいこと。

今までも心電図が計測できるという、一般人は評価できなくても、急変にはすごく役に立つんじゃと思える何得な機能がついていたApple Watch

COVID-19の自宅療養患者で、どんどんSpO2が低下する、酸素が必要、といった急変にも、役立つのではないかなー

 

いずれにしろ、病院のネームバンド代わりにこういうウェアラブル端末をつけてもらう未来はもうすぐかも。

新型コロナウイルス 今できること

緊急事態宣言期間も折り返しにはいり、ハンマーの効果を感じ出す頃だ。

 

緊急事態宣言が解除されても、個人でできることや生活習慣は、そう大きな変化はないだろう。

マスク、三密を避ける、手洗いをこまめにする。室内を換気する。

マスクをはずすような飲食の場では会話をしない。

営業時間が20時までだろうが24時間営業だろうが、平時でも祝日でも、飲食店は「黙食」。会話するときはマスクして。孤独のグルメが多くなるか、もしくはテイクアウト。アルコールは厳禁。

個人的には、飲食店が20時までの営業だと、夜勤や待機、呼び出しのときなどご飯に困ってしまうので、夜遅くまで営業してほしいのだけど・・・アルコール飲料なしで黙食なら、可能じゃないかなあ。

同様に、GO TO Travelは批判されているけど、旅行そのもの、宿泊や買い物、アウトドアなんかは感染リスク低くて、飲食の問題さえクリアできれば再開してくれないかなと希望している。

GO TO EATも、テイクアウト・一人ごはん・デリバリーの方面で発展してほしいものだ。

 

 

 

宴会・ランチ・パーティーに参加→ 感染した人が家庭に持ち込んんで家庭内感染 →感染した人が、それぞれの会社・学校など、また別の集団で感染 → クラスター発生

→・・・以下無限ループ

このループで感染者数が増えていっているということらしいので、どこかで感染の輪を断ち切らないといけない。

コロナウイルスの感染経路は飛沫感染がほぼ90%、接触感染が10%、ただし換気の悪い密閉した室内ではエアロゾルとなって感染リスクが高まる。

家庭内や職場のような生活環境をともにする集団内で感染をしないようにするのは、相当気をつかって対策したとしても難しいだろう。冷蔵庫や歯磨き、水道、お風呂、トイレ、食器を共用するからだ。

テレワークが推進されているのも、この生活環境を共有する集団数を少なくするという異図のようだ。

電車での移動そのものは、換気も10分に1回は空気が循環しているため感染リスクは少ない。しゃべらずマスクして、適度に手指消毒していれば、かなりの確率で防げると考えられるが、コロナウイルスは最長7日間生き残るということなので、完全にゼロに防げるわけではない。最大限予防したうえでコロナにかかってしまうのは、もうそれは運としかいいようがない。

 

新型コロナウイルスが日本に現れて一年あまり。新しい生活様式もだんだんと慣れ、すっかり日本人は皆マスクをして、手洗いもして、家族や普段いる人以外との飲食も控えている。

正直、これ以上個人でできることって、ないんじゃないのかあ・・・やっぱりワクチンか。

新型コロナウイルス感染症 私的な雑感まとめ その2

一日一記事は諦めた、週末記者を今度は目指そう。

 

新型コロナウイルス感染症、日本は今第三波のまっただ中にいて、緊急事態宣言も出た中、じっと耐え忍んでいる状況といえるか。

 

2020年当初、日本で第一波が完全におさまりきったように見えたのに、第二波がそれ以上大きな波となったのをみると、第二波の底が下がりきらなかった時点で今の第三波の波の大きさは推測できていたんだろう。

けれども人の噂も七十五日とはよく言ったもので、この波の周期が微妙にこの七十五日に一致する。

 

f:id:tsukinosayakanari:20210123112935p:plain

厚生労働省から引用 日本の新型コロナウイルス新規陽性者数

 

感染者数が底になったときは、だんだん感染への恐怖に対して慣れや麻痺が出てきて、少数の感染者を許容したままでの経済活動を解禁したくなる。過剰な自粛は不要ではないか、とか。

逆に感染がピークの今のような時期には、「なんで波が低いときにもっと早く対応しなかったのか、こうなることは予測できていた、時間はあんなにあったのに」と思わせてしまう。

このペースでいくと、そろそろピークアウトして、2月には第三波の底になっていくのかな・・・緊急事態宣言というハンマーもあったけど。

 

いったん完全に感染者数をゼロにして、しかもその状態を2週間続けなければ、国内感染蔓延は防げなかったのだと、下のニュースでも考えさせられた。

www3.nhk.or.jp

ロックダウン解除を早まってしまうと、今のような状況になってしまったってことなんだなあ。

台湾やニュージーランドでは対策が成功したように見えるけど、それでも空港検疫から流入し、院内感染までおこっている。

news.yahoo.co.jp

 

今後は、ワクチン接種+感染抗体を持った国が、ワクチン接種率低く抗体ももっていない国へ渡航制限解除へプレッシャーをかける、という図になっていくのだろうな。

 

ワクチンも、永久的に効果があるわけではなくて、おそらく1シーズンに何回か摂取することが必要だったり、ウイルス側も変異を繰り返していくだろうし、なによりこの国のワクチンアレルギーは異常だから、ワクチンがゲームチェンジャーになりえるかはまだ未知数か。

「自粛があけた!」と一斉にみんながお祭り騒ぎパーティーになる日はなさそうだ。この予想が裏切られることが願望なんだけど。